
今回の議題は『投資と恋愛は似ている?〇〇理論』というタイトルです。
さて、インベスターZは冒頭、
- 日本の経済の今は時代遅れの年功序列で死にかけている。
- 上司の知らんがな武勇伝
- 上司は大した仕事もしないで部下に説教
- 定時で帰れない
- 20年後生きている仕事はどれくらいあるか?
出典:インベスターZ
という相変わらず辛辣な言葉が羅列し、テンポ良く始まります。
今回のテーマである『投資と恋愛は似ている?〇〇理論』
ですが、この〇〇に当てはまる言葉の正体は
『プロスペクト理論』というものです。
いったいどういう事でしょうか?
それでは考察に入っていきます。
目次
プロスペクト理論って何?
プロスペクト理論
プロスペクト理論とは、行動心理学の一つで、ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって発見されました。
不確実な未来における意思決定モデルの一つで、「期待、予想、見通し」といった意味を持ち、元々の由来は宝くじとされています。
行動経済学における最も代表的な理論とされていて、
- 現実の選択がどのように行われているのか
- 個人が損失と利得をどのように評価するのか
を記述する理論です。
損をしたくないがゆえに、「人間は合理的な行動よりも非合理的な行動を選択する」ということですね。

お金を多く払ってでも損失を埋める。という心理は怖いですね。。。
人は損をしたくない
プロスペクト理論をより簡単にまとめると、
- 人は損をするのが嫌い
- ローリスクローリターンを好む
- リスク回避を好む
このようになります。
しかし、人は一度損をするとこの感覚が麻痺してきます。
- 損失を抱えているとリスクを好む
- リスクを掛けてでもハイリターンを得ようとする
- どんどんリスクを掛けていく
身近な例だとUFOキャッチャーがわかりやすいでしょうか?
こちらは「一回で取れなかったら100円損していることになるから、それを取り返すためにより損するリスクを払ってでも商品を取りに行く」という心理が働いています。
人間は一回損している条件下に置かれると、「一発逆転」を狙ってギャンブルに参加してしまう気質があるのです。
インベスターZから学ぶ投資のプロスペクト理論
投資初心者がやってしまう失敗例
投資初心者が失敗する用語例を以下に記します。
- 往復ビンタ:売り買い両方で損をすること
- ジャンピングキャッチ:株価が上昇しているときに飛びつき高値で買うこと
- イナゴタワー:投資家たちが特定の株に群がることで急騰急落したチャートの事
- 高値づかみ:高値で買った銘柄がその後値下がりすること
- 塩漬け:上がると思って買った株が下落し、売ると損するため持ち続けること
以上の失敗は投資初心者は誰しも経験するのではないでしょうか?

私も上記した項目全ての失敗経験があります。。。
インベスターZから学ぶ投資の法則
しのごの言わずに自分の好きな会社の株を買う。
これが投資の基本だ。
しかし株を売るときは自分の考えは要らない。
株は法則で売れ。
決まりに従って、
利食いと損切りをしろ。
- 利食い:株価が上がったら売って利益を確保すること
- 損切り:株価が下がったら売ってそれ以上損失が出ないようにする
株は企業を応援するもの。しかし一切の感情は捨てなければいけない。
投資部インベスターZにおいて、利食い10%損切り5%という法則がある。
出典:インベスターZ
まさに投資の基本の言葉がここに集約されていますね。
「やった!上がった!だけどもっと上がりそうかも?」
「まずい!下がった!だけどまた上がるかもしれない?」
こういう風に事実を結果として受け止められず、柔軟な判断が出来ずに失敗してしまうケースは多いのではないでしょうか?
投資のプロスペクト理論とは
さて、投資におけるプロスペクト心理を以下に記述します。
- 利益が出てもそれ以上を期待する心理
- 利益が目減りしてもまた上がると思い込む心理
- 損失が出て、どうでもよくなってしまう心理
これらのことを言うのです。
ですから投資で儲けるためには、こうした心理を乗り越えて合理的な判断が必要になってきます。
投資と恋愛は似ている?プロスペクト理論
これまで、『プロスペクト理論とは損をしたくない人間の感情』と言う風に記載しました。
しかし、恋愛で損をするとはちょっと嫌な表現ですよね?
「損得を考えずにお互いを尊重し合うのが恋愛なのよ」
とありがたいお言葉がどこからか聞こえて来そう。
ですが、そんな甘いことは言ってられないのが現実ではないでしょうか。
- 結婚
- 将来の可能性
- 別れるリスク
- 新しい出会い
- 一生独身
私たちはリスクを回避する性質があります。
ですから、相手と一緒になってどんなリスクがあるのかは知っておきたいというのが本音であり核心だと言えます。
どんなに見た目が良くても、どんなに性格が良くても、お金がなくて将来性がない人を選ぶ人はほとんどいないと思います。(中にはいると思います。)
ですから、投資のように早めに損切りしたり、めでたく利食いする人もいるのでしょう。
以上のことから投資と恋愛は似ていて、プロスペクト理論が共通して働いているのだと言えます。
さいごに
投資と恋愛は似ているとはよく言ったものですね。
ですが、合理的な判断をし続けていけば男女の関係がずっと続くというわけでもないでしょう。
時には相手を労わる気持ちがなければ、亀裂が生じてしまう場面もあります。ですから損得で人間関係を築くのは非常にナンセンスではないでしょうか?
恋愛は合理的でありながら非合理的な側面も持つ、人間のアンビバレントな心理感情なのかも知れませんね。
読めば読むほど教養がつく『インベスターZ』という作品ですが現在ドラマ化もしています。
http://www.tv-tokyo.co.jp/investorz/
書籍化もしているため、気になる方はこちらからどうぞ!